朝比奈耳鼻咽喉科医院

耳鼻咽喉科
〒227-0062 神奈川県横浜市青葉区青葉台1-13-5
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耳の病気

耳の構造と聞こえのしくみ

耳は次の3つの部分に分かれています。これらの部分に問題があれば、痛みが生じたり、聞こえが悪くなったり、めまいが起こることがあります。

① 外耳(がいじ):入り口から鼓膜までの部分。音を集める働きがあります。
② 中耳(ちゅうじ):鼓膜から奥の空洞になっている部分。外耳から入ってきた音を内耳に伝えます。
③ 内耳(ないじ):中耳よりさらに奥の部分。音を感じ取る器官、平衡感覚を制御する器官があります。

耳の構造と音の伝わる経路は図に示したとおりで、①の耳介で音を集めた後は番号順に外耳・中耳・内耳を経由し、⑥の蝸牛神経を介して大脳に伝えられます。これらの経路のうち、どの部位が障害されても音は正しく伝わらず、外からの音声情報が「聞こえない」または「聞こえにくい」という現象が起きます。

 

耳が痛い

外耳道炎
  • 症状
    □ 耳が激しく痛む  □ 耳たぶを引っ張ると痛い  □ 耳の穴の周囲を押すと痛い  □ ものを噛むと痛い
  • どんな病気?
    外耳道(耳の入り口から鼓膜までの通り道)が炎症を起こした状態。外耳炎とも言います。耳かきや爪などで皮膚が傷つき、細菌が感染したことによって起こります。また、整髪料や毛染め剤によって起こるケースもあります。
  • 治療法
    まず耳垢を取り除き、外耳道を洗浄・消毒します。炎症がひどい場合は抗生物質やステロイド剤で治療をします。
急性中耳炎
  • 症状
    □ 耳が痛い  □ 難聴  □ 耳鳴りがする  □ 耳だれ
  • どんな病気?
    肺炎球菌やインフルエンザ菌などの病原菌が中耳に入り込んで炎症を起こした状態。風邪をひいた時に起こりやすくなります。
  • 治療法
    抗生物質、鎮痛消炎剤で治療をします。
ムンプス(流行性耳下腺炎)
  • 症状
    □ 片方の耳の下がはれて、数日後にもう片方もはれて痛む  □ 熱が出る  □ 頭痛がする  □ 食欲が低下する
  • どんな病気?
    おたふくかぜのこと。ムンプス・ウィルスに感染して唾液をつくる耳下腺(じかせん)というところが腫れて、発熱などの症状が起こります。子どもに多い病気です。高熱、頭痛、吐き気、嘔吐がみられるウイルス性の髄膜炎、睾丸、卵巣、膵臓、腎臓の炎症、難聴などの重い合併症が出ることがあります。
  • 治療法
    残念ながらムンプスそのものを治療することはできません。安静にして症状がおさまるのを待ち、熱が出ていれば解熱剤を服用するなどの対処療法を行います。

 

聞こえが悪い

突発性難聴
  • 症状
    □ 突然、片耳の聞こえが悪くなる  □ 耳鳴り  □ 耳が詰まった感じがする  □ めまいがする  □ 吐き気がする
  • どんな病気?
    突発的に発症する難聴です。ウイルスの感染、疲労やストレス、糖尿病・高血圧などの病気がきっかけとなり、内耳の血流が悪化することで発症すると考えられています。詳しい原因は明らかにされていません。
  • 治療法
    ステロイド剤、ビタミン剤で薬剤療法を行います。
滲(しん)出性中耳炎
  • 症状
    □ 難聴  □ 耳がふさがった感じがする  □ 注意力が低下する  □ 耳鳴りがする  □ テレビの音が必要以上に大きい  
    □ 落ち着きがない  □ 注意力が散漫している
  • どんな病気?
    中耳が炎症を起こして、通常は排出されるべき滲出液(しんしゅつえき)という液体がたまることによって起こる病気。完治しないと急性中耳炎を繰り返します。特に子どもがなりやすい病気です。
  • 治療法
    霧状にした薬液を鼻から吸入する鼻ネブライザーや耳と喉をつなぐ耳管に空気を通す耳管通気を行います。また、抗生物質を処方します。それでも改善しない場合は、鼓膜を切開して中耳にたまった水を排除する手術を行います。
耳垢栓塞(じこうせんそく)
  • 症状
    □ 耳が詰まった感じがする  □ 難聴  □ 耳鳴り  □ 耳が痛い  □ めまいがする
  • どんな病気?
    耳垢がたまって、外耳道(耳の入り口から鼓膜までの通り道)を塞いだ状態。
  • 治療法
    たまった耳垢を取り除くために、耳用鉗子(かんし)という器具でつまむ、吸引管で吸い取るなどの処置を行います。
急性音響性聴器障害

ヘッドフォンでロックなどの音楽を大音量で長時間聴き続けたり、ロックコンサートで強大音を聴き続けた場合などに起こります。日常の会話レベルの音量(聴きやすい音量)が40~60デシベルであるのに対し、ロックコンサートなどでは100~120デシベルの大音量に曝されます。その際内耳の蝸牛にある有毛細胞がダメージを受け、一過性の聴力低下(聴覚疲労)が起こります。普通は徐々に改善しますが、強大音への曝露時間が長くなると障害が高度となり難聴を引き起こします。

急性音響外傷

125~135デシベル以上の予期せぬ突発的な強大音曝露によって起こる難聴です。運動会でスターターのピストル音を耳元で聴いてしまった時、爆竹や花火が耳元で暴発した時などに起こる可能性がありますが、「予期できない」強大音が原因であるため予防は困難です。「急性音響性聴器障害」はヘッドフォンやロックコンサートなど強大音であることを承知の上で曝露し、結果的に難聴になるという点で大きく異なるわけです。
急性音響外傷は内耳の有毛細胞も高度に障害される危険があるため、耳鳴り・難聴・耳が詰まった感じ・めまいなどの症状が続くようならば、早急に耳鼻咽喉科を受診して治療を受けてください。

 

めまいがする

メニエール病
  • 症状
    □ ぐるぐると回るめまいが繰り返し起こる(少なくとも10分以上)   □ 耳鳴りがする  □ 難聴
    □ 耳がふさがった感じがする  □ 顔色蒼白  □ 冷や汗が出る  □ 吐き気がする    □ 脈が速くなる  □ 嘔吐
  • どんな病気?
    内耳を満たす内リンパ液が増加してできる内リンパ水腫によって起こる障害。原因は不明です。
  • 治療法
    根本治療はできませんが、めまいなどの症状を緩和する薬物療法を行います。